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 現在、出版されている新共同訳聖書では「らい病」は「重い皮膚病」に変えられました。原文は、レプラ(らい病)、レプロス(らい病人)です。ハンセン病の隔離政策は1996年3月に廃止されましたが、約90年間も続きました。言葉を変えて差別がなくなることを望みます。しかし、今日の箇所14節、原文では「彼ら」ですが再び「らい病を患っている人たち」としています。文語訳聖書では「之」です。

 ユダヤの社会では、皮膚病の人は共同体から追い出されます。だから、10人の患者は遠くに離れて立ち、声を張り上げて叫ぶのです。「憐れんでください」は、わたしたちが聖餐式の最初に唱える「エレイソン」です。イエスは祭司たちに身体を見せなさいと言われます。祭司だけが、病気であるかそうでないかを決定できるのです。

 彼らは、イエスの言葉に従って行く途中10人全員が清められました。しかし、その中の1人が「自分がいやされたことを知って、大声で神を賛美しながら戻って来た」のです。全員が清くされたのですが、いやされたことを知ったのは、9人のユダヤ人ではなく、異民族であるたった1人のサマリア人でした。

「清める」はカサリゾーですが、「いやす」はイアオーマイという語です。原文は、いやしを知ったのではなく、いやしを見たです。9人は清められても、いやしを見ることはできませんでした。たった1人の異民族のサマリア人だけが、自分がいやされたことを見たのです。

 だからこそ、彼は大声で神を賛美しながらイエスの足もとにひれ伏して感謝しました。感謝は人にするのではなく、神にのみ感謝を献げるのです。サマリア人は、イエスが神の子であることを見たのです。たった1人の少数者だからこそ、清めのあとにいやしを見て、いやしのところに神であるイエスを見ることができたのです。彼は信仰によっていやされて立ち(復活し)ました。

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