03/19

 「苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生む」(4節) というパウロの言葉は多くの人々を励ましてきましたが、これは信仰とは無縁の言葉であり、むしろ人間の経験に基づくものではないでしょうか。人は誰でも「希望の弁証法」を知っているし、塾ではこのように受験生を励ましてきたはずです。辛い経験は人間を成長させる、苦難に耐えることで自信が生じる、その自信によって次の可能性を見出すこと。これはこの世のものであり成功者の哲学です。しかし苦難に耐え切れず、自信を喪失した人間に福音は聞こえてこないのでしょうか。負けても絶望しない、自分の弱さを真正面から見つめる。頑張ればなんとかなるという経験則を越えた先にある希望。これはわたしたちが生み出すものではなく与えられるものだと思うのです。

大斎節第3主日
 出エジプト記17章1~7節
 詩編95編6~11節 または 95編
 ローマの信徒への手紙5章1~11節
 ヨハネによる福音書4章5~26, (27~38), 39~42節

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